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境界線や国境があいまいになり、見たところ遠くにある脅威が身近な問題になりうる世界で、地球上の貧困をなくすための闘いが、生存をめぐる闘いになっているー個人の倫理観がそれを要求するだけでなく、国際的な安全保証がそれを求めるからである。
極度の貧困によって、統治機関は疲弊し、資源は枯れ、指導力は弱まり、希望は挫かれるー絶望と不安がないまぜになった一触即発の空気を生み出す。貧しく脆弱な国家は爆発して暴力を呼び寄せたり、一気に崩壊したりして、市民と近隣諸国とより広い世界を危険にまきこむ。生活は破錠し、投資家は逃げ出し、無法地帯は世界を脅かすテロ、不正取引、環境破壊、病気の温床となる。
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アメリカの安全保障を脅かす五つの天について説明しよう。その一、軍事面への投資が多すぎる。外交政策上の大きな課題は、政治、経済、環境に関するものであり、軍事力では解決できない。その二、世界の安定を促す手段としての対外援助の力を見過ごし、さらに悪い事に、侮ってさえいる。その三、アメリカの力を強調する国内の報道を信じこんで、今日の世界でアメリカにはそれほどの力がないことを認めようとしない。その四、敵対する人びとを侮辱し、対話や交渉を拒否している。交渉を妥協だと決めつけ、そうではない証拠がたくさんあるのに、態度を改めようとしない。その後、政府の構造がまずいため、うまく機能しない。
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現在の情報通信技術(ICT)のおかげで、私たちはグローバルな協力体制を築き上げ、公共の福利を効率的に分け合えるようになった。近代的なICTの登場によって、開発プラクティスのあらゆる面が大きく改善され、より多くの国家や国のなかでも孤立していた地域がコンバージェンス・クラブに加入できるようになるだろう。携帯電話はおそらく現代の開発ツールとして最も偉大なものであり、驚くほどわずかなコストで孤立を解消し、隔離された地域や極貧社会を世界経済に近づけた。
ICTが持続可能な開発に大きく貢献した点を八つあげよう。第一は、接続である。かつて周囲の地方や地域の市場から切り離され、情報が届かなかった場所でも、いまでは一瞬にして世界とつながることができる。世界から遠く離れた村落でも、最新の政治情勢や文化イベント、生活必需品の価格変動などが話題になっており、あらゆる面でラジオやテレビ以上に携帯電話が役にたっている。第二は分業である。情報につながることは、細かく分割された生産網に参入できることを意味する。つまり、遠く離れたコミュニティでも、世界の供給ネットワークに資材を納品できるということだ。アフリカの辺鄙な村が、携帯電話、バーコード、GPSタグなど、すばやい追跡装置のおかげで接続が保たれ、生花、野菜、縫製品などをヨーロッパやアメリカの市場に出荷することができる。第三は、規模である。ICTによって広範なネットワークに情報が行きわたり、数千人どころか数百万人に指示を出し、重要な情報を伝えることができる。
第四は複製である。ICTによって、オンライントレーニングや製造規格などの行程が標準化でき、遠くは慣れた店舗にも瞬時に届くようになった。第五に、責任の明確化である。ICTによって、監査、モニタリング、評価のための技術的な条件が整った。銀行間の取引はオンラインですむ。製品の到着や村落への配達完了なども、リアルタイムでミニターできる。・・第六はマッチングである。つまり、インターネットのおかげで、離れたところにいる購入者と販売者を結びつけることができるようになった。第七は、利益共同体の構築である。新たなソーシャル・ネットワーキング・テクノロジーによって数年年前には想像もできなかったようなグループ活動、社会運動、政治デモ、各種グループが主催するイベントなど、同じ志をもった数十万ないし数百万の人びとを、たった数週間で連携させることができるのだ。第八は、教育とトレーニングである。通信教育はいまやさまざまな形をとり、世界中に普及しているが、やがては公共の教育やトレーニングでも一般的になるだろう。
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各分野でミレニアム・プロミスを達成するために世界で必要となる金額を大まかに計算したものである。持続可能なエネルギーに移行するには、富裕国の収入のわずか一パーセントと、低収入国ではそれ以下の費用があればすむ。生物多様性の保護を強化するには、おそらく年間三五〇億ドル必要だと見込まれるが、これは富裕国の収入の0.1パーセントである。エネルギー、医療、農業、気候、水、その他の分野における持続可能な開発のための科学には、年間700億ドルが必要だろう。これは富裕国のGNPの0.7パーセントを処方すればよい。
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一人の人間として、何より大事な責任は、できるかぎり真実を知ろうと努力することである。ここでいう真実とは、技術であり、また倫理でもある。人間の美点とは、幅広い科学知識に加え、他者の心情を思いやれることである。貧しい人、差別された人、希望をもてない若者たち、早すぎる変化に翻弄される農村地帯の窮状などを理解できることだ。ガンジーは自らの人生を「真実のための実験」と呼んだ。
真実を知ろうとしなければ、和たちたちの目は塞がれ、宗教や地域や国を分断させる嘘や煽動に惑わされてしまう。科学を信頼しなければ、私たちは実体のない偽りの予言にだまされる。自分たちとは違う社会、文化、宗教、声なき貧者の声を理解し、共感しようという断固たる決意がなければ、私たちは不信という渦に呑み込まれ、あげくのはてに「敵か味方か」という憎悪の二者択一を迫られるかもしれない。世界平和と持続可能な開発を達成するために、私たち一人ひとりができることを、以下にあげよう。全部で八つある。
その一、現在の課題について知ること。持続可能な開発の基礎となる科学にくわしくなろう。その二、なるべく旅をすること。異なる土地や文化にじかに触れることは、共通の関心や願望をわかりあい、その土地特有の問題を理解するのに最良の手段である。ここでいう旅とは、街を歩きまわること、国内を見てまわること、そして運がよければ海外へ出かけることである。
浪費をつくり出す人々 - V・パッカード
1.もっと使わせろ 2.捨てさせろ 3.無駄使いさせろ 4.季節を忘れさせろ 5.贈り物をさせろ 6.組み合わせで買わせろ 7.きっかけを投じろ 8.流行遅れにさせろ 9.気安く買わせろ 10.混乱をつくり出せ
1960年代に書かれたこの言葉が今も変わらず謳われている。
GPI(Genuine Progress Indicator)とはGDPからボランタリな活動を足し、幸せに繋がらない指数を引く。
今でもGDPの成長を目指すといった言葉が多く語られますが、病気や犯罪が増えればGDPは増えるんです。GPIでは病気や犯罪、環境破壊といった幸せにつながらない活動をGDPから引き、ボランティア活動や、家庭内の介護や家事を足すことによってGPI(真の進歩指標)を示そうという考え方です。
この指数を見てみると、日本では1970年を過ぎたぐらいからGDPとGPIが乖離してきています。つまりお金を稼ぐ事が幸せと繋がっていた時代は過ぎ去ってしまっているということなんです。
著者は「経済成長」を実質GDPの増加と定義したうえで、
〈文明化が一定の水準に達し、消費者の手元に必需品としての生産物がいき届いた時点で、需要は原則としては買い替えのための消費だけになるので、経済は成長をすることを止めて均衡へと向かう〉
と語る。さらに、その段階で人口が減少すれば総需要はさらに減少し、経済成長がマイナスに転じることも自然の成り行きだと説く。
つまり、経済成長の鈍化、減少は〈社会が成長し、成熟し、やがて老化してゆくプロセスの中で露呈してくる社会現象の断面〉に過ぎないのだ、と。
にもかかわらず、実際には、我々は過剰な消費を繰り返し、「金が金を生む」金融テクニックを駆使しながら、無理に経済を成長させようとしてきた。その帰結が世界的な金融危機であったと指摘する。
original: http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20090514/194680/
バックミンスター・フラーという、アメリカの建築家で環境思想みたいのを最初に言った人がいます。この人がかなり早い時期、1930年代に、持ち家政策はアメリカ社会においては非常に問題のある考え方だと指摘しました。
持ち家政策は人間を猛獣化する。自分の城を守るためにライオンと化して、自分の城のためならば、周りの人間をどんな手段で蹴落としてもいいとなると言いました。
僕が設計という仕事を通して家を建てる人、あるいはマンションを買う人に接していると、やはりどんどん猛獣化しているな、と思うことがあります。グリーディー・キャピタリズムといったものも、結局は猛獣化する社会と関係があるのではないかという気がしました。
竹森 なるほど。皮肉なことですが、ブッシュのオーナーシップ・ソサエティーという思想にはそれなりに一貫性があることになりますね。つまり、それまではみんなで助け合って成り立っていたコミュニティーの住民が、家を持つことによって自分はほかの人とは違うと考えるようになる。そして社会も政府も何も要らないと思うようになる。こんなふうに人間のモラル自体が政権の都合のいいように転換したと考えられるかもしれません。
隈 アメリカが持ち家政策を進めることによって、20世紀初頭にヨーロッパとアメリカの経済的地位が逆転しました。それほどの力を持ち家政策は持ち得たっていうことですよね。
original: http://d.hatena.ne.jp/elmikamino/20090414/p4
社会の底が抜けて、生存権さえ奪われた人々が増える中、最低限の衣食住を無償で提供し、「生活保護へのベースキャンプ」になっている寺があるという。在家の僧侶の真壁太隆(まかべたいりゅう)さんが6年前に宮城県南部の阿武隈川沿いに、古い農家を改造して開いた曹洞宗の寺、不忘山行持院(ふもうさんぎょうじいん)である。檀家も墓もなく、葬式も法事もやらない。「死んだ人」相手のサービスはいっさい行わず、生きている人々の苦しみに寄り添い、救済することを目指しているという。
当初は職や住まいに困った外国人の面倒をみようと思った。それが今年初めから、派遣切りなどで仕事を失った人たちの「駆け込み寺」になっている。布団と三食を無償で提供し、月5千円の生活費も出す。寺だからといって座禅させたり、説教することはない。
そんな寺の維持費は寄付のほか、美容室の経営などの事業から得る収入を充てているという。得たお金を何に使うかで個人や組織の器や品格が問われる。いろいろと厄介な問題が予想されるだろうが、真壁太隆さんは「修行のひとつ、当たり前のことをしているだけ」と毅然としているという。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/manage/20090409/191444/
この会社の社是は「いい会社をつくりましょう」。そして、この会社の経営理念は「社員の幸せを通して社会に貢献すること」である。この言葉を見ても分か
るように、伊那食品工業が目指している世界は凡百の企業とは違う。重視しているのは社員の幸せと会社の永続。それを実現するために、持続的な低成長をあえ
て志向している。
なぜ社員の幸せなのか。なぜ会社の永続なのか——。アカマツに囲まれた伊那食品工業本社。同社の会長を務める塚越寛氏(71歳)を訪ねると、問わず語りに話し始めた。
「会社は何のために存在するのか。皆難しく考えるけど、オレにすれば難しいことなど何もない。人間すべての営みは人が幸せになるためにある。企業や組織、あらゆる団体は人間が幸せになるために作ったものじゃないのか」
「どんなに儲けている会社があったって、従業員が貧しくて、社会に失業者が溢れていれば、それには何の意味もない。世界一売る小売りが米国にあるけど、従業員の10%近くが生活保護を受けているという。それで『エブリデイロープライス』。いったい何なのって思わないかい」
「会社の目的は売上高や利益を伸ばすことではなく、社員を幸せにしたり、世の中をよくしたりすること。売上高や利益はそのための手段でし かない。商品やサービスを通して社会に貢献していくのはもちろん重要だよ。でも、それは企業の役割の1つであって、すべてではない。会社はもっと露骨に人 の幸せを考えなきゃいけない」
「そう考えれば、何も悩むことはない。会社はみんなが幸せになるためにある。それでいいじゃないの。経営者はもっと、会社のあるべき姿を考えるべきじゃないか」
新しい技術や商品を開発したとしても、その人1人が生み出したものではない。成果を出す過程では、同僚や取引先など様々な人の力を借りている。会社 の経営資源や歴史が生み出した信用も寄与しているはずだろう。であるならば、成果を1人の従業員やチームに帰することは公平ではない。
個々のスタープレーヤーが活躍するのは結構なこと。だが、組織が大きな力を発揮するのはメンバーが一丸となって頑張る時。成果主義を導入すると、この組織の力を削いでしまう。
そして、従業員の立場でものを考えた場合、最もカネが必要になるのは子供の教育費や住宅ローンなどの出費がかさむ40〜50代。一番カネが必要な時に給料が増える。それが社員にとって一番幸せなのではないか——。塚越会長はこう考える。
理想の会社を作るためには継続した投資が必要だ。継続した投資を実現するためには利益を上げなければならない。そして、リストラせずに利益を上げるには企業の成長が不可欠だろう。「いい会社」を作るためには企業の成長が不可欠である。
だが、その成長は急であってはならない。企業の成長は年輪を重ねるように、地道なものでなければならない。そして、身の丈に合った腹八分の成長でなければならない。塚越会長はそう考えてきた。
「どんなに厳しい環境だろうが、年輪ができない年はないでしょう。それは企業も同じこと。木が年輪を積み重ねるように、緩やかに強くなればいい」
年輪の幅は若木の時は大きいが、年月を経るごとに狭くなっていく。成長率は低下するが、木は一回り、大きくなっている。良いときも悪い時も無理をせず、持続的な低成長を志す——。年輪のような企業作りを塚越会長は目指してきた。
チベット高原の西の果てにラダックはあります。人の済む地域では世界で最も標高が高く乾燥しています。夏は灼熱の太陽が照り、冬は八ヶ月も雪に閉ざされ人を寄せ付けないようにみえます。人々はここで何世紀も豊かに暮らして来たのです。
ラダックでは急速に発展してきたため、近代の文化が直面しているさまざまな問題が非常に分かりやすい形で現れています。私達がつくりだした混乱からどのように抜け出すことができるのか、ラダックは示してくれるのです。
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経済的に豊かになった結果、だれでも簡単にさまざまな場所へ移動できるようになりました。旅行者の多くは「冒険」を求めて「未開の地」に足を踏み入れます。その結果がその地域のコミュニティに対してどのようなインパクトを与えるか、そのことを知る必要があるでしょう。
No1: http://video.google.com/videoplay?docid=-4214494592228465878&hl=en
No2: http://video.google.com/videoplay?docid=1627395735754728217&hl=en
original: http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2546180/3586888
ハーバード大学医学部(Harvard Medical School)のニコラス・クリスタキス(Nicholas Christakis)教授と、カリフォルニア大学サンディエゴ校(University of California, San Diego)のジェームズ・フォーラー(James Fowler)教授による共同研究によると、誰かの幸福感に変化が起きると、「幸福」または「不幸」な人々の社会的また地理的な集団が形成される。つまり、充足感は個人がそれぞれに感じるだけのものではないという。
研究結果によると、他人の感情は、同居人よりも隣人や友人からのほうが伝染しやすく、職場では幸せな同僚がいても影響を受けない。これは、社会的状況が感情の伝染を抑止している可能性がある。
最も重要なのは、人々が社会的ネットワークの一部であるということで、ひとりの健康や幸福感が他人に影響を与えるということを認識することだという。

